3帖子ども部屋レイアウト
前回【子ども部屋】は3帖あれば十分ではないか?という話をしました。
(前回のブログ「子ども部屋は3帖で十分?」はこちらから読めます。)
3帖というコンパクトな子ども室を採用するにあたって、どのようなレイアウトにするのかあらかじめ決めておきましょう。
これは窓の位置、扉の位置、コンセント位置など使い勝手に大きく影響します。
また部屋に配置したい家具によって採用したいレイアウトや必要となる部屋のサイズは変わってきます。
部屋に持ち込みたい家具のパターンとしては
①シングル敷布団もしくはベットのみ
②シングル敷布団(ベット)+机+小物
③シングル敷布団(ベット)+机+クローゼット
の3パターン。
まず部屋の向きと扉の位置関係を確認
3帖というコンパクトな空間を活用するにあたって、まず扉と部屋の向きを確認しておきましょう
部屋の短手に扉がある場合と、部屋の長手に扉がある場合があります。
はじめは6帖部屋で、ゆくゆく3帖の2部屋へ分けるプラン場合、部屋の短手に扉がくる間取り配置が多いと思います。
扉の位置で活用できるスペースは変わってきます。
今回はよくある短手方向にドアがある場合をメインで考えていきましょう。
3帖子ども部屋にベットはおけない?
シングルサイズの寝具は約98cm×約195cm。
3帖部屋では部屋の短手方向にベットはおけません。部屋からはみ出しちゃいますからね。
部屋の長手方向にベットを配置すればおけます。
ベットおけましたね。
ただしこのレイアウトだとベットのみ。机を配置したい場合は工夫が必要です。
3帖部屋にベットと机、クローゼットを配置する工夫
- ロフトベットにする
子ども部屋の上部の空間を活用する方法です。
ロフトベット下に勉強机を置いたり、小物収納も配置できます。
クローゼットのような背の高い収納を取り入れたい場合は、外部とのつながりが感じられる窓の配置をしっかり検討しておきましょう。
後々洋服掛けを配置したら、窓が隠れてしまうことは避けたいところ。
また、暑い空気はどうして上部に流れていきます。ロフト部分に暑い空気がこもらないよう部屋のドア上部に通気ができる室内窓を採用したり、窓位置の検討など空気が流れるような工夫も必要になります。
- ベットではなく敷布団を採用する
私のおすすめ。どうしてもベットはある程度のスペースと通路分を必要とします。
敷布団であれば、使う時だけ敷くので、空間を有効に活用できます。
壁際に机とミニクローゼットを配置したとしても寝るスペースは確保できます。
あと、個人的意見ですが、勉強中にベットが視界に入るとゴロンとしたくなる・・
寝る時に敷く!は勉強と寝るの切り替えがしやすかったなと私の実体験から思います。
もう一点、ゆくゆく子どもが巣立った時のベットは処分に困るのです。
子どもが大きくなって1人暮らしを始めた時にお供にもっていってくれたらいいかもしれませんが
実家に鎮座することになるかもしれない大型家具は手放すのも労力が必要になります。
プラン中の3帖子ども部屋例
では、ここからは現在検討中の3帖子ども部屋です。
初めは6帖の子ども部屋として活用し、子どもの性別、相性、年齢差によってゆくゆく3帖の個室2部屋を作るプランの一部です。
今回も、短手方向に出入口が配置される間取り配置です。
レイアウトの手書きパースも作成してみました。
机を造作にし、ベットもしくは敷布団の一部が机下に入りこむという配置です。
机に引き出しを作ったりもできますし、敷布団の場合は入り口横のスペースにちょっとしたクローゼットを造作もできます。
子ども室前のスペースは図面上広いクローゼットスペースになっていますが、ここは子どもたちの衣服、ご夫婦の季節外の衣服の収納、また後置き家具を用いてWICもしくはWIC+大人のワークスペースとして使用するプランで検討中です。
ちなみに部屋内にも、制服や通学かばんが置ける造作家具を作成します。
その造作家具はお子様が小さい時期は1階のクロークに配置し、子ども部屋を与えたタイミングで個室へ持っていけるよう後置きタイプします。
子どもの人数が確定していない、性別、きょうだい仲、年齢差・・
すでに家族構成が確定している場合はいいのですが、子に関しては、実際に子どもを迎え入れてみないとわからない未確定なところもあります。
そもそも子を授かれるかも奇跡・・。
こうなった時はこのレイアウト、ああなった時はこのレイアウトにしようかな、など想定しておけるといいですね。
性別が違っても同じ部屋で過ごす方もいらっしゃいますし、同性きょうだいでも個室が必要なこともあります。(私自身はよくケンカする姉妹でしたので勉強する環境としては個室に分けられました。)
子ども部屋は後回しでいい
実際子ども部屋の検討は後回しで大丈夫。子は環境に順応します。家族共有で使うスペースを最優先にプランの検討をしましょう。
ただ、部屋サイズが決まったらコンパクト空間でも心身共に健康で過ごせるよう、風通しや日の取り入れ方はじっくり検討し、対応策を考えたいところです。
住宅価格が高騰している現在、いかに住まいを快適にコンパクトに建てるかが課題です。
費用をかけるべきところ、そうではないところ、これから続いていく暮らしの中で重要なところに費用をかけましょう。
私は毎月整理収納講座を開催しているのですが、たびたび子ども部屋の分け方について相談を受けることがあります。
こう分けたいけど、窓があってクローゼットをできないんです、ファミリークロークはあるけれど子どものモノは子どもで管理させたい、でもスペースがない、配置まで検討していなかったなどです。
新築でもリフォームでもそうですが、住まいは住み手自身の暮らしが入った時に、うまく活用できる間取りやプランでないといけないと思うのです。
建てたあと数年だけでなく、10年後、20年後、50年後も・・・
世の設計士や建築士、住まいに携わる人は、皆いろいろな経験からのアドバイスをくれます。
ただ、最終決定するのは住み手自身。
数十年先どんな暮らしをしたいのか、住み手自身もじっくり検討し、納得のいく選択ができれば”住み手にとって最幸の住まい”になるのではないでしょうか?
次回は、子ども部屋のあり方について話したいと思います。